ブランド力を強くするために、不可欠なことが二つあります。
言い方を変えれば、ブランドを強くするために必要なことは二つだけです。
一つは、「明確なブランドビジョンを描いていること」です。
もう一つは、「関わる人が幸せを実感できること」です。
この二つ、当たり前のような気がしますが、ブランド力が低下しているときに、意外と気づけないポイントなのです。
企業のブランディングに係わっていて見受けられるのは、モチベーションは高いのにビジョンが明確でないためにブランド力が低下しているケースもありますし、両方とも欠落している場合もあります。
明確なブランドビジョンを描いていないとどうなるでしょう?
そのブランドに関わっている人がバラバラの方向に力を注ぐ結果になり、力が集約されなくなります。せっかく皆さんのモチベーションが高いのにとても残念な力の働き方になってしまいます。
これは、一つのブランドに多くの人が関わる大企業だけの話ではありません。小規模、あるいは個人事業でも同様のことが言えます。
高いモチベーションで起業したにも関わらず、日々のブログの更新や経営者の会合に参加することに追われ、本来注力するべきことに時間も気持ちも注げなくなってきている状態を目にします。
ブランドビジョンを明確に描き、その実現に力を集約していくことが強いブランド作りには不可欠の条件になります。
一方、関わる人が幸せを実感できていないと、どうなるでしょう?
繰り返しになりますが、ブランドとは人を幸せにする存在です。ブランディングとは幸せな関係づくりです。
関わる人とは商品やサービスを提供する側の人だけではありません。ブランディングとは、顧客も含めて幸せな関係を作ることです。
しかし、この提供する側の社員がそのブランドに対して、またはその会社に対して幸せを実感していないに、お客様が幸せを実感できる訳がありません。
働く環境が良くなければ、強いブランドは構築できない、ということです。
私がブランディングの業務に関わる中で、それが経営的な問題だと思われるときには、そのことを経営者に率直に伝えます。そして、可能な限り業務環境の改善に取り組んでいただきます。
ただその改善には長い時間と資金を要する場合もあります。
その時は、まずそのブランドに関わるメンバーのモチベーションを上げる工夫をします。たとえば、愚痴を聞くことから始まり、出てきたアイディアに対してネガティブな意見を言わないようにする、などちょっとしたことでモチベーションは保たれます。
このブログを読んでくださって皆様が、日々の業務の中で種々悩まれていることかと思います。ご自身の役割の中でできる限りの工夫から始められてはいかがでしょうか。
ブランドビジョンの描き方などは、また別の機会に詳しく書かせていただきます。
いつも最後まで読んで下さる皆様に感謝申し上げます。
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